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情報処理型速読術

[SM]流れ像が視野を広げる(2)

 1行ずつ見るトレーニングであるスムーズ追跡トレーニングが、なぜ4000文字レベルの速読術に有効なのか、重要なのかを解説しています。

○1文字ずつ丁寧に->1行を見渡す

 スムーズ追跡トレーニングは、初期段階での集中追跡から、やがてスムーズ追跡へとレベルアップしていきます。

 最初は「1文字ずつ見ていく」感じですが、1分間30行を超える頃から「文字の上をするすると視点が通過していく」あるいは「なんとなく意識が文字の上を行頭から行末に向けてすべっていく」感じになります。

 そして、この感覚でいけるのは60行/分程度です。もう少し加速しても100行ですね。100行までは「丁寧に、すべての文字を見ている」という感覚が得られます。(これは主観の問題ですから、同じ見え方をしていても、雑に見ているような感覚を覚える方もおられるかも知れません。)

 それでもまだ、目を一生懸命動かして見ていると思います。目を大きく動かしていては読めませんので、この段階の人の「実用レベル数値」は60行程度。

 タイマーで1分間測定して、追跡スピードが80~130行ぐらいの人は、まだ視野が完全に切り替わっていないため、見方としては60行レベルとそれほど変わっていないんです。ただ、目をコントロールする感覚がしっかりとできあがっているため、ステージが1つ上がっているにすぎません。

 ちなみに、この段階の読書スピードは、理解度Bを意識すると1200~1800文字ぐらいになるはずです。

 それを超えていくためには何が必要かというと、視野を広く保ちつつ、意識(イメージ)だけで文字(行)を追跡するという感覚です。ちょっと表現が微妙ですが「意識を文字にフォーカスするのではなく、行にフォーカスする」状態であり、「広い視野で行をとらえつつ、確実に行頭から行末に向かってとらえている」状態です。

 いいですか、これって大事ですよ!

 「広い視野で行をとらえつつ、確実に行頭から行末に向かってとらえる」んです。なぜ行頭から行末でなければならないのかは説明しましたよね。

 これは感覚がつかみにくいので、2段組の本でトレーニングするといいでしょう。2段組なら広い視野でとらえて、目を動かさないようにしながら追跡を行うという感覚が得やすいと思います。

 ただ、意外とスピードを上げるのは難しくって、メトロノームにあわせてスピードを徐々に上げていくようにしないとダメかも知れません。まぁ焦らずにスピードアップしていってください。これをおろそかにすると、精度が上がりませんからね。

 ちなみに、この状態が完成すると、追跡スピードが200行を超えるはずです。そしてそこからは気合いと勢いで300行。さらにページ見渡し的な見方に近づいていくと360行になります。

○本当に「1行を見渡す」ことは可能なのか?

 1行を見渡して、意識で追跡…と書きましたが、実際には1行を見渡すことは不可能です。それは「脳の視野」という問題でしたね。(詳しくは下記「視野の三層構造」等参照)

 たとえば、新聞の12文字の行ですら「視野を広く保って、意識だけで追跡してください」といっても目は動いてしまいます。動かさないと、行末をちゃんと見た気がしないんですよ。(--; たった12文字なんですけど
ね。

 でも実感として「見渡せている」手応えがつかめてきます。レッスン中に2段組の本で「目を動かさないで追跡してください」と指示すると、本人は目を動かしていないつもりでトレに励んでいます。

 そこで「今、目が動いているのって実感できますか?」というと「えっ?動いてるんですか?」って逆に聞かれます。(^^; そうなんですよ。本人には「見渡している」という実感があるんです。

 そして、この「見渡している実感」がなぜ生まれるのか?その秘密が、前回からのタイトルである「流れ像」というものにあるんです。

○「流れ像」が「1行を見渡す視野」を作る?

 視野を広く保っている状態で高速に追跡トレをおこなうと、目は小刻みに振動するような動きになります。このとき、私たちの網膜には本の文字が流れるように動いて写っているはずですね。歩きながらビデオ撮影した時のような「手ぶれ」の画像です。これが「流れ像」なんです。

 しかし、実際のところ、目には「1行を見渡しているつもり」の像が見えています。これはなぜでしょう?

 そうですよね。これまでにも何度も書いてきたことですが、目は動いているのですが、目が動いている間は脳からの情報を遮断するから、実際には「流れ像」そのものは脳(意識)ではとらえられておらず、動き始めの画像と行末で止まったところの画像だけが脳に伝えられます。そして、この2つは上手につなぎあわされて、あたかも行頭から行末までを見渡しているかのような画像として認識されるのです。

 最近のビデオカメラには「手ぶれ補正機能」ってのがありますが、脳も同じ機能を備えているんですね。もちろん、脳の方がずっと優秀ですよ♪

 そういうわけで、あえて小刻みな目の動きによって「流れ像」が生じる状態を作ってやることで、あたかも視野が広がって1行をとらえられたかのような手応えを作り出すことができるわけです。

 このようにして、1行ずつ、行末から行頭へという流れを作りつつ、1行を見渡す感覚を作り、さらにそれを次の行へとつなぐようにしてやれば、あたかもコピー機の光が文字を読み取っていくかのような速読になっていくわけなんですね。

 もちろん、そのためには、もっと行末と次の行頭をつながりやすくする視野の広さと、文字情報をゆったりと受け止める意識の状態が必要になりますが!

 ということで、4000文字を目指す人は、まず2段組の本を使ったスムーズ追跡トレーニングに励んでみましょう!

 健闘をお祈りいたします!*^^)/~
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投稿者 てら : 2005年11月17日 10:43 

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